[1185] 勤続10年以上の看護職員も処遇改善、日看協が要望
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- 日時: 2018/05/15 11:35
- 名前: ina
ID:YMm1QZGo
- 来年度の予算編成に向け、日本看護協会(日看協、福井トシ子会長)は厚生労働省に対して、介護施設や訪問看護ステーションで働く看護職員の処遇改善などを求める要望書を提出した。政府が昨年12月に閣議決定した「新しい経済政策パッケージ」では、勤続10年以上の介護福祉士1人当たり月平均8万円相当の処遇改善を行うことが盛り込まれており、福井会長は、これを看護職員にも活用するよう求めている。
日看協の調査によると、特別養護老人ホーム(特養)で働く看護職員の離職率は、介護職員を約6ポイント上回る21.5%で、病院の常勤看護職員の約2倍に達する。だが、特養や介護老人保健施設(老健)、訪問看護ステーションに勤務する看護師の賃金水準は、年代を問わず病院よりも低い上、管理職と非管理職との間の金額の差も小さいとして、日看協側は「現状のような処遇差では、病院から介護領域への労働移動が進みにくい」と指摘した。
その上で、政府の「新しい経済政策パッケージ」では、勤続10年以上の介護福祉士に対する処遇改善策が盛り込まれていることから、特養や老健、訪問看護ステーションで10年以上働く看護職員についても、同様に賃金を引き上げるよう求めた。日看協によると、要望書を受け取った厚労省の濱谷浩樹老健局長は、「看護職員を含めて検討対象にしたいと考えている」と応じたという。
要望書ではまた、増大する訪問看護ニーズに対応するため、国が「訪問看護推進総合計画」を策定し、訪問看護師の養成数の目標値など具体策を立案することや、サービスを安定的に提供するための訪問看護ステーションの大規模化を推進することも要望した。さらに、介護施設や在宅における医療事故の実態などを把握し、再発防止につなげる仕組みの構築を検討することなども求めた。
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