限定的な利用しか認めていないようですね ( No.2 ) |
- 日時: 2018/06/01 18:21
- 名前: ヘルパー4級 ID:NBoUYrMQ
- 私は他業種出身ですが、TV会議で国内外の出張・会議の費用を削減する上で活用が常識化している企業に比べると介護分野ではまだ取り組みが遅れていると感じていますが、一次資料を急ぎ見てみましたが
平成30年度介護報酬改定の主な事項について (p.16, 24, 25) http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000196658.pdf
「平成 30 年度介護報酬改定に関する Q&A(Vol.4) (p. 1, 2) http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kourei/hoken/kaigo_lib/info/saishin/saishin.files/jouhou_657.pdf
予想通り「がっかり」ですね。要するに、ヘルパーや施設の介護職員が、「PT・OT・ST・専門医様、Aさんの状況はこうです」と指示を仰ぐのにしか使えない…つまりヘルパーや施設の介護職員が、TV電話で、多忙なPT・OT・ST・専門医がAさん宅まで訪問しなくても済む場合はそれで対処できるようにせよ、と。
訪問介護事業所と自宅をつないで遠隔で安否・体調確認とか、ヘルパーが自宅と訪問介護事業所とつないで訪問介護事業所の看護師に指示を受けるとか、そういった使い方は全く想定していない様子ですね。「定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護」に関しては、「使ってもいいという意味なのかな」と解釈しようと思えばできる個所もありますが。(前述の p.24 の、定期巡回型サービスのオペレーターの専任要件等の緩和の個所)
多職種連携には程遠く、専門医・PT・OT・STが「主」、ヘルパーや施設の介護職員が「従」というのが丸分かりです。利用者の自宅や介護施設でTV電話を用意・設置・調整・操作するのがヘルパーや施設の介護職、でも手間ひまかけてTV電話でつないだ所でヘルパーや施設には省力化や加算の面での恩恵はゼロ、足を運ばないで済んで加算が貰えて得をするのは専門医・PT・OT・STだけ、という理解で合っているのでしょうか。もし担当者会議がTV電話の多点会議として開催できないのでは、ICT活用とは言い難いです。(企業であれば、多地点会議はやれて当然という所も)
これだと一歩前進、とまではいかないですね。0.1歩ぐらいでしょうか。でもその0.1歩ですら、進むためには通信機器の制定が必須です。自宅や介護施設、そしてPT・OT・ST・専門医がそれぞれ好き勝手な機材・通信方法・アプリを導入したのでは、全くつながりません。ここで「ITU-T H.323 規格でやると決めれば」などと謎のセリフを言っても仕方がないので、
・理想的には、厚労省が音頭を取ってWindows PC、iPad、Androidのいずれでも動作する通信アプリの仕様を策定させ、入札させて制作させる。多地点会議の機能は必須。医療情報が扱えるようにセキュリティ機能も盛り込む。
・これが無理なら、奨励アプリを指定する。例えば「Skype は使えるようにしておくこと」等。
そういう発想は無いだろうから、それぞれ好き勝手な機材・通信方法・アプリを導入して収拾がつかなくなる可能性が 99.9999% ぐらいでしょうか。後は、ヘルパーや施設の介護職で使える操作の易しいシステムが選ばれるか、直ちに埃をかぶるかですね。入手性が良く低価格・高性能化の進むタブレットぐらいで通信できるようにすればともかく、何十万円かそれ以上する専用機を導入しなければ通信できないのであれば、ICT活用が実現する見込みも低いと思われます。
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