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[3139] 認知症の行方不明者の対応について、お聞かせください。
日時: 2020/10/31 10:30
名前: 居宅のケアマネ ID:DcjpiaUs メールを送信する

居宅ケアマネです。担当する認知症高齢者が行方不明になり、お亡くなりになりました。
今、日本のどこかで毎日50名ほどが行方不明になっています。痛ましい事が繰り返さない様、今後のケアマネとしての対応として参考意見をお伺いしたく投稿しました。

今まで、幾人幾度となく行方不明者はありましたが、幸いにも無事発見されました。

今回のケースは、高齢者夫妻で暮らしていましたが、度々の行方不明で警察からの勧めもあり、要支援状態の配偶者より施設入所の希望の為、ケアマネの依頼がありました。(半年ほど前、緊急事態宣言下に他県より転入)

すぐに、緊急対応として泊りの施設を利用開始し、同時に特養の申し込みや市町村の認知症のおかえりサポートへの登録を行いました。

先日、泊りの施設を連続利用中の午後、行方不明になりました。
施設は、行方不明後、1時間以上経過しての警察への通報。こちらへの連絡は、さらに遅れていました。

行方不明後、3時間経過した日没以降に市町村の安全安心メールに警察が公表。
翌朝になっても発見されず。施設や私の関係者も捜していました。

探していると疑問がわいてきました。
警察は、初動に警察犬の出動をしていない。車での巡回を見かける状況。
施設の周りの地域の方に周知されていない。自治会や消防団の協力も無いと思われ、施設や市町村にどうなっているのか確認しました。施設と自治会との日頃の協力関係が構築されていない。市町村の担当者は、警察の依頼が無ければ消防団の要請は出来ないと回答されました。
警察(生活安全課)の担当者は、今回のケースは総合的に判断して、ドローンを飛ばし、警官の動員で捜索している、警察犬は出動しないとの返事でした。

施設と市町村には、何とか、もっと協力体制をお願いして、早く消防団の出動要請を行うよう、市民の命を救うために、特に市町村には何度もお願いしました。
行方不明になってから7日目にようやく消防団の出動、対策本部の立ち上げになりました。消防団の出動開始2日目に発見されました。

お亡くなりになったのは、行方不明になった施設から、そう遠くない通りから外れた、ひとけの無い所で見つかりました。推定では、行方不明になった翌日に、お亡くなりになり、低体温による心不全でした。

もっと早く警察や市町村、施設が動いてくれれば、助かったかもしれません。
発見まで、毎日、毎日捜しながら、どこにいるのだろう。お腹が空いてるだろうに。と申し訳ない気持ちで、無事を祈っていました。

ケアマネとして出来ることは、地域の介護事業所や病院、今まで関係していた介護家族、知人、議員などへ呼びかけ、協力要請、状況報告。
個別に協力者とともに周辺の聞き取り、捜索、周知。
防災無線での呼びかけ依頼。
地元新聞社への協力要請(依頼しましたが、今回は協力頂けず)。
協力頂けない市町村への再三の促し。遠方のご家族への報告と確認などです。

長寿科学振興財団の永田久美子氏の見守り・SOS体制づくりには、各自治体の取り組みの記載がありますが、
それに照らしてみると、我が市町村は、体制づくりは出来つつあるが、マニュアル通りの対応。周知が乏しく、運用はさらに困難で、一部の方を除き、当事者の誰しもが他人事であると痛感しました。自分の家族が、行方不明にならないとわからないでは遅いと思います。

これから2040年にかけて、認知症の行方不明者は増えるばかりと思います。
このような痛ましい事が繰り返さない様、安全安心な生活が送れるよう、
取り組めることがあれば、お知らせ頂きたいと思います。宜しくお願い致します。

メンテ

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地道にコツコツと…… ( No.2 )
日時: 2020/10/31 14:15
名前: ほすまね ID:k7DxXMpE

かなりのご心労があったと事とお察し致します。
また、そのご心労の中、ケアマネとして何か出来る事はないかと模索続ける居宅のケアマネ様に、私は敬意を感じずにはいられません。

私自身、大した事をこれまでしてきた訳ではありませんが、事業者として、ケアマネとして、一市民として、地域のネットワーク作りやボランティア立ち上げ等で感じた事を記していきます。

居宅のケアマネ様もお調べになった通り、各自治体では認知症高齢者の徘徊対策にネットワークの構築など取り組んでいるかと思います。また、その実態は自治体ごとに大きな差がある事も……。
ソーシャルアクションとして大きな波にするには大勢の人々の理解と協力が必要です。
私が感じた事は『地域の中の人間関係』『タイミング』『熱意』です。

地域の中で広がっている既存のネットワーク(自治会や消防団、商工会等)の中で、キーとなる人物や一目置かれている人材がおり、そういった方々と早い段階から繋がりを得る事。
また、古くから地域の中で活動されている方(保健師の○○さんとか社協の○○さん)や有力者(議員や後援会長など)との理解と協力があった事は、後々の活動や周知において、大変、強みがありました。
そうした地域の中の力関係というべきか、人間関係を把握するのは困難だと思いますが、日頃の付き合いから信頼関係を構築していく必要があるのだと思います。
そういった事は一朝一夕で出来る事ではないので、事業所トップの理解は勿論、地域との関わりをどうつくっていくか、長期的な視点に立った事業所運営が必要かと思います。
(地域清掃などに職員を派遣したり、自治会への加入は勿論、行事での寄付など、キリがないですが)

そして、『タイミング』というのも大事だと思います。社会的に課題になっているとか、地域の中で事件が発生したとか、とにかく、住民に広く周知して理解を得やすい環境が整っていないといけません。
今は新型コロナウィルスの影響で、そうしたタイミングを図るのがより難しくなっている……と感じます。
(私が関わっていた時は、認知症高齢者の徘徊による列車事故や迷い人の放送が毎日のようになっていた時期でした)

最後に……根性論みたいで個人的には嫌なのですが、結局は人を動かす『熱意』ではないでしょうか。
それは誰か一人の熱意ではなく、この問題・課題を解決しようとする人々の強い熱意が、より多くの人を巻き込んで、大きな波になっていきました。

以上になります。
なにかのご参考になれば幸いです。
メンテ

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