豪雨被災の特養ホーム、ほぼ全職員解雇へ ( No.4 ) |
- 日時: 2020/07/26 10:22
- 名前: ina ID:SGwKUink
- 熊本県南部を襲った豪雨による河川氾濫で、入所者14人が犠牲になった同県球磨村の特別養護老人ホーム(特養)「千寿園」を運営する社会福祉法人が、7月末で職員約80人のほぼ全員を解雇することが分かった。園は村で唯一の特養で、入所者らからは存続を求める声も上がるが、再開は事実上困難となる見通しだ。
運営元の社会福祉法人は「慈愛会」(小川美智子理事長)。法人の顧問弁護士によると、入所者の受け入れ施設探しなどに当たる数人を残し、9割超を解雇するという。園は球磨川と支流の「小川」が合流する洪水浸水想定区域内に位置しており、現地での再開は難しいと判断。移転を模索するにも少なくとも数年はかかるとみられ、今後については「現段階では白紙」としている。
職員の多くは園の近くに住んでおり、自宅などが被災。弁護士は「解雇により失業保険を受給でき、自宅再建などの時間的余裕も確保できる」と説明する。園で働く40代男性は「だいぶ前から再開は無理と分かっていた。再就職先を見つけないと」と話した。
村によると、慈愛会は村の高齢者施設を運営する民間では唯一の法人。村は「高齢化率44%の村にとって(施設の)必要性は高い」とする。犠牲者遺族の1人も「地域のためにも残ってほしい」と話す。千寿園は4日に1階部分が水没し、入所者14人が死亡。救出された51人は人吉医療センター(同県人吉市)と公立多良木病院(同県多良木町)に運ばれた。受け入れ先が見つからない約25人が現在も入院している。
|
|