訪問介護報酬の改悪について ( No.41 ) |
- 日時: 2024/02/11 09:39
- 名前: 訪問介護経営者 ID:SPSXKAaw
- マイナス改定から見る訪問介護の今後を考察してみた。
今回訪問介護はマイナス改定となった。これは社会的な問題として取り上げられ、ヘルパー協会は国は抗議文を出すなど大きな動きも見られた。それそれでひとつの手段だろう。 しかし後の政で、これが覆る事はない。そういう動きがあり、ようやく国は訪問介護の基本報酬減なのは、利益率が他サービスより高かった事が原因だと説明した。 その根拠に処遇改善加算は上げている。 事業所の収益は他サービスとの整合性を担保するために少し下げるけど、ヘルパーさん達の給与は少し上げれるようにしてくださいと言う事。 この説明が聞けた事が唯一の成果と言えよう。 私が考えるもうひとつの狙いは無駄な生活支援サービスの排除。 要介護1・2の訪問介護は身体介護より生活支援が多い。その中には本当に必要なのか怪しい支援も多い。むしろ自立を阻害すらしている支援すらある。そうなると介護保険法の理念である自立支援、重度化防止に逆らっていることになる。さらにヘルパーの人手不足は深刻で、事業所は本当に必要な人に必要な支援を提供しなければいけない。というメッセージがあるのではないだろうか。 次の改定で要介護1・2の訪問介護が総合事業へ移行する事や、身体介護の基本報酬増となればそれが明らかになると思うが、今のようなヘルパー協会などの動きを見ると、そこまで考える頭脳はなく、どんな改定でもどうせ改悪と叫び抗議を出すくらいしか出来ない事が予想される。 では、そうなる前に今、事業者側は今なにが求められるかと言うと、重度者と軽度者のサービス提供の棲み分けが必要なのではないだろうか。 例えば総合事業には資格要件等が緩和された生活支援型の訪問介護サービスがある。 それは報酬は低いが、介護福祉士や初任者研修の修了者ではなく、専門資格所持者ではない人材も簡単な研修で従事が可能である。 そういう人材を雇用し、軽度者の生活支援はそこで支援提供し、いずれ専門資格取得も視野に入れ人材を育てていく。そういう準備を今する事で次の改定で要介護1・2の訪問介護が総合事業に移行しても対応が可能なのではないか。 いつまでも軽度者の生活支援に専門性の高い従事者へ高い給与を払っている場合ではない事を知る時が来ている。 果たしてそこまで考えている経営者がどれだけいるのだろうか。 国の説明不足も否めないが、経営者やヘルパー協会が今のような動きしか出来ないのであれば、あまり明るい将来は望めない気がする・・・。
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