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[5212] 高齢者虐待通報に係る行政及びコアメンバーの応対
日時: 2024/08/12 15:57
名前: 管理K ID:N5tFLF.w

道内のとある町で居宅管理者を行っている者です。タイトルの件につき、行政とコアメンバーの応対につき疑念と不審から投稿しております。

経過は下記のとおりです。長文、ご容赦下さい。

夫婦世帯の妻が要介護5で意思疎通困難、全介助。入院経過は割愛しますが、退院後、施設入所中であった本人を夫が在宅復帰を希望し、包括に相談したケースです。

但し、夫は施設職員との関わりの中で理解力や判断力の低さから(「本で勉強したら、脳出血には大きな声を上げたらダメ、静かに話しをすることが大事」、「話しをすることで筋肉も付く」等と言われる)、老健職員(SW・PT・NS)、町の介護保険担当職員、包括職員が在宅復帰にあたって複数回にわたり危険性を伝えても、感情的な発言から関係者は夫の在宅介護のリスクが高いことや判断を変えることは困難な状況となっていました。
施設関係者からは夫の年齢や体力、理解力や判断力から居宅サービスを調整したとしても適切な介護は難しいとの見解を示してもいます。しかし、結果的には夫の退所の意向は変わらず主張の強引さをもって施設から自宅に連れ帰られることになりました。

そこで包括から当事業所への依頼がありましたが、受諾時には上記経過から、不適切ケアになる可能性が高く場合によっては「無自覚な虐待」に繋がるリスクも伝えた上で、その際には虐待通報を行うことも了承されていました。

退所後は、当事業所の予見通り夫の不適切ケアがみられ担当CMやサービス事業所から繰り返し夫に助言や指導を行うが、夫の独自の考えによる不適切ケアが続いています。地域ケア会議による組織的対応が重要と考えられた為、会議の開催も行い対応を図っています。尚、通院はせず訪問診療を受けております。

●不適切ケアの一部例(長文になるため一部としますが他にも多々あり)
・自宅内の室温計が30℃を超える猛暑の中、窓を閉め切り扇風機を使用しない(エアコンはない)。訪問看護が換気を促しても応じない。本人の身体を冷やすなどの熱中症予防の意識に欠け速やかな対応を行わない。 
・施設入所中、褥瘡はなかったが在宅復帰後十日間程度で褥瘡が生じている。その褥瘡部の皮膚を夫は自己判断で不衛生なハサミで切る事を続けている。訪問看護や担当CMが不衛生であり、危険もあるため行わないよう伝えても応じない。

しかし、上記不適切ケアと環境悪化(暑さ)の為、R6.7.5に「虐待ケース」として包括に通報を行いますがR6.7.8に包括から返答あり、今回は虐待として扱うのではなく2回目の地域ケア会議の早期開催を予定し、その中で話し合いをすすめると伝えられました。にも関わらずその地域ケア会議では、本件の重要な課題となるこの虐待に関しての通報経緯や内容が全く触れられずに終了したのです。担当CMはその際に意見できない空気感であったとのことから、当方より翌日抗議の連絡をしたが会議の結論から在宅介護を継続する判断となっている。

その後も夫の不適切ケアに加え、季節的な環境要因として夏日、真夏日が連日続き、室温が30度を超える日もある中で、体温は37度台の微熱が続き、玉のような汗が確認されたり、浮腫が悪化していたり、褥瘡も改善しない中、十分とは言えない換気や扇風機で過ごしている本人の状況から、7月31日付けで「高齢者虐待通報書」をまとめ正式に提出しています。町としても正式に高齢者虐待として動きだし、8月5日に担当CMと当方の2名よりコアメンバーより聞き取りが行われ自宅訪問も行われました。
通報書には更に不適切ケアの事実を10項目以上列挙して提出していましたが、結果、8月9日夕方の連絡にて「虐待事実なし」という判断、連絡を受けております。少なくとも虐待対応の3段階のうち「要介入」か「見守り・支援」には該当すると考えていましたが。

※その翌日の夕方に本人は状態悪化により、救急搬送され入院に至っております。

当方の力不足もあるかも知れませんが、複数回の不適切ケア等の状況報告、環境因子として暑さによる緊急性を伝えているにも関わらず、今回のコアメンバーの判断はあまりにも状況を軽視していると感じ、また、救急搬送に至る前に予防できたのではないかと痛感しております。

今後、コアメンバーへの苦情を予定しておりますが、皆様の地域ではコアメンバーの動きがこれほど遅くなることはあるのか、また、この虐待判断についてご意見をいただければと思います。
メンテ

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高齢者虐待通報後の最終続報 ( No.5 )
日時: 2024/09/13 11:52
名前: 管理K ID:/18zuUXM

 その後、コアメンバー等とのやり取りにて時間を要しておりましたが、当職としましては不本意ながら収束したため、その後の経過についてご報告させていただきます。

 結論から申し上げると、コアメンバーの回答書では「虐待事実なし」の判断は変わりませんでした。併せて、当事業所より提出していた抗議文並びに質問状についての回答内容については、非常に浅慮であり専門性も根拠もない質の低い回答と言わざるを得ない内容でありました。その為、今後同様の事例や類似性のあるケースにおいて町、虐待コアメンバー、地域ケア会議メンバーが適切且つ根拠のある対応とスピード感をもって対応いただけるよう指摘・忠告をさせていただいております。
 原文を載せることはできませんので、当事業所の質問に対する回答、それに対する当事業所からの指摘・忠告内容を抜粋して下記に列挙します。

●質問1
 当事業所より7月31日に「高齢者虐待通報書」を 提出し、翌月8月5日に当事業所所長と担当ケアマネジャーへの聴き取りを実施。更に通報に対する返答は8月9日(金)17:27(営業時間外)であった(尚、その週は8月10〜12日まで3連休となります)。上記経過について「市町村・都道府県における高齢者虐待への対応と養護者支援について(令和5年3月改訂)」に照らし合わせ、虐待の有無の判断、緊急性の判断、課題の整理、対応方針の決定の流れは迅速且つ適切に行われていたか。
⇒コアメンバー回答
 7月31日付けの高齢者虐待通報書について、文書での通報が可能なところ直接説明をするとの申し出により8月5日の聞き取りになったものであります。虐待通報を受け、8月6日、8日に訪問調査を行い、9日にコアメンバー会議を開催し、虐待の有無等の判断を行ったものであります。
⇒当事業所からの指摘・忠告内容
 7月31日(水)に「高齢者虐待通報書」を提出しましたが、聴き取りの調整はコアメンバーから調整するとのことで、翌週8月5日(月)の返答を受けており、当方から申し出た期日ではありません(48時間以内の対応と思っていましたが)。
高齢者虐待の対応においては「早期発見、早期対応」が基本であり、初回相談、通報から事実確認まで48時間を目安に行うものとされていますが、週末をはさむという明らかに後手の調整対応でした。また、8月5日の聴き取りでは当職より環境要因から緊急性があることについて訴えていたにも関わらず、コアメンバー会議は更に遅れて9日開催となっております。
 上記経過から適切且つ迅速な対応とは言い難い経過であったことは明白です。8月5日の聴き取りの最後に意見を求められた時に、当職からは「対応の遅さで状況がこれ以上悪くならないよう願っています」とお伝えしました。ご存じの通り残念ながら、その翌日の10日にご本人は状態悪化により救急搬送され入院に至っております。

●質問2
 関係者からの聞き取り並びに訪問調査により、「市町村・都道府県における高齢者虐待への対応と養護者支援について(令和5年3月改訂)」における緊急性の判断と深刻度の判断は、本人の心身の状態、養護者の心身の状態、環境要因(暑さの予測を含む)を勘案して判断されていたか。
※救急搬送時に新たな事実として、救急搬送支援をしていた訪問看護職員に近所の方から「夜中に夫が本人を大声で怒鳴っている声が度々聞こえていたため、夫は相当疲れているんだと思う」との情報があったが訪問調査では近隣住民からの聞き取りや確認はされていなかったのか。
⇒コアメンバー回答
 緊急性や深刻度についてもコアメンバーの訪問調査により、本人の心身状態、養護者の心身状態を確認し、また、暑さについても窓を開けたり扇風機を使用したりする等の対応を確認しており、その訪問調査結果に基づき対応等を決定しております。

※救急搬送時に「夜中に夫が本人を大声で怒鳴っている声が度々聞こえる」との近隣住民から情報があったとのことですが、本ケースでは虐待通報時における訪問調査において、近隣住民までの聴き取り・確認は行っておりません。

⇒当事業所からの指摘・忠告内容
 この回答内容では、コアメンバーの方が訪問調査した時の状況のみをもって主観的な根拠として判断されております。当然ながら検証には、その時の訪問状況のみならず、関係者等の意見や情報も考慮して判断しなくてはなりません。本来であれば関係者等の事実確認は「訪問面接が原則」と規定されておりますが、各関係者からはコアメンバーからの電話連絡のみの内容であったことを確認しております。
 また、8月5日の聴き取りの際には当職より、環境要因を重視し、それまでの天気予報履歴(夏日・真夏日・猛暑日すべて発生している経過)とその後2週間予報の情報提供までお伝えして自宅の環境から熱中症等のリスクが高いことを進言し、緊急性を訴えておりました。そこまでのリスクマネジメントをする必要性の高い状況であったと考えていたからです。

※近隣住民からの通報については虐待通報後ではありますが、事後であったとしても町民からの通報報告を受けたことに対して、コアメンバーのその後の対応についてどのような対応をしたかについての意見と判断を確認するための質問でありました。しかし、その後の報告がないことから何の対応もされていないことがわかります。町民からの通報報告は事実であり、町として通報に対するリアクションは当然必要です。

●質問3
 本件につき、「虐待事実なし」の判断とした翌日に、救急搬送にて入院に至った結果につき、本人の状態悪化は当然ながら養護者の不安や負担をも誘発したことに対しどのような受け止めか、コアメンバーの総意は如何か。
⇒コアメンバー回答
 介護力は低いが在宅生活が困難な状況とはとらえていないという共通認識のもと、各関係機関が対応できているものであり、緊急搬送と虐待に因果関係があるとは考えておりません。
⇒当事業所からの指摘・忠告内容
 7月31日に当事業所からの「高齢者虐待通報」並びに8月5日の聴き取り時にも再三緊急性と状態悪化の可能性について予見し訴えていた経過をもってしても「因果関係があるとは考えておりません」との回答については、入院背景の検証もなく、事実に基づいて因果を予見してきた当事業所としては腑に落ちません。聴き取りの際には当職より現状から急変の可能性があることを訴えましたが、コアメンバー保健師より「急変は一般の方でも誰にでも起こり得ることです」と返答を受け失望したところです。現状(夫の不適切ケアと虐待疑い、ご本人の心身状態、環境要因)の本ケースと一般の方を混同していた発言であり、リスクマネジメントの観点から一般の方と比較する事例ではありません。
 これまでの経過を通して「虐待事実なし」と判断されたことについて、第3者や民意による確認をもって検証を深めたいと存じる限りです。

 以上の質疑応答、当事業所からの指摘・忠告事項についてはまだ一部であり、全てのやり取りでは10項目ほどとなっております。但し、それら全ての回答に対して冒頭にもお伝えしましたように、「非常に浅慮であり専門性も根拠もない質の低い回答」と捉えており、当事業所からコアメンバーからの全ての回答に対しての指摘・忠告を文書にて提出しております。

*コアメンバーへの提出文の最後には以下の文面を総括としてまとめ訴えております。

『当事業所のケアマネジャーに限らずケアマネジャーはご利用者並びにご家族の人権と尊厳が保たれるよう支援する役割を担っております。虐待に関してはそれが侵害される事態となります為、根拠に基づいた専門性のあるスピード感をもった対応に努めております。その為、ご本人と夫の分離や施設入所、措置判断と言う結果ありきの判断は持ち合わせておりません。本件におきましては現状での在宅介護のリスクがあまりに顕著であり、在宅介護のリスクが高いことを訴え、その改善や解決策について専門性をもった検討を図りたいと純粋に考えておりました。コアメンバーの方が口にされていた「一生懸命だから」や「情熱をもって介護しているから」などの感情論を唱えることではなく、専門的見地と根拠をもってして判断することが肝要なのです。
 尚、提出した抗議文では「誠意あるご返答を願います」と記載しておりましたが、当事業所では今回の回答書を確認したことで、より不信感が高まり町及びコアメンバーへの信頼を失墜するに至りました。

 町内で活躍するケアマネジャーは年々減少しており、当事業所以外でもその絶対数は減少しているのはご承知の通りです。本件のような事例にてご利用者並びにご家族等への支援を多職種協働や連携を図る際、町をはじめとしたコアメンバーや地域ケア会議メンバーは重要な存在であり、協力的且つ建設的な連携が図られた時には、我々の意欲やモチベーションの向上に直結します。相乗効果等により妙案に繋がる可能性も高まるでしょう。
 しかしながら、本件のように不信感を募らせるような、また、納得のできる回答が得られないような応対であれば逆も然りです。場合によっては、保険者の対応の影響によりケアマネジャーの定着に支障を来たす可能性も否めません。だからこそ、今後の高齢者虐待(発生しないことを望みますが)対応の際のご参考としていただきたく本書を提出させていてだきました。

 尚、今後のご回答は求めません(水掛け論が予測される為)。この度の一連の経過については高齢者虐待の対応に係る貴重な事例として活用させていただきます。
 本件については地域ケア会議を含め、学ぶべき、見直すべき、教訓とすべきことが多々ありました。この経過を糧に今後の適切な虐待防止と、より良い介護・福祉に発展させ、ご利用者、ご家族等の町民の皆様に貢献できるようご協力のほど宜しくお願いいたします。』


 当然、行政との連携や関係性は良好あるに越したことはありませんが、個人的にはおかしいことはおかしいと声を上げることは重要と考えております。それがご利用者、ご家族に関することであれば尚更です。きれいごとではなく、誇りをもってケアマネジャーを続けるにあたり今後もその姿勢をもち、邁進させていただきます。
 ご覧になられた皆様方には様々なご意見やご指摘等もあろうかと存じますが、一事例として、今後のご参考になれば幸いです。大変長文となり失礼いたしました。

 masa様の講義等を含め、今後ともこの掲示板で勉強させていただきます。
メンテ

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