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[4275] 新型コロナウィルス陽性者(有症状)の療養期間解除の考え方について
日時: 2022/08/22 10:41
名前: タートルネック ID:W/tiXx4A メールを送信する


いつも、拝見、勉強させて頂いております。
当方、通所介護の施設長をしているものです。

新型コロナウィルス陽性者(有症状者)の自宅療養期間について、確認したくスレッドを建てました。

厚労省の出している自宅療養期間解除の基準では、
@10日間の療養期間後、かつ症状軽快後72時間後は検査なしで解除可能
A症状軽快後、24時間経過した後、24時間以上間隔をあけPCR検査等で2回陰性の確認が出来れば療養解除可能

となっていると思うのですがAのパターンは以下の場合も該当するという認識でよろしいでしょうか?

1日 発熱、検査
2日 陽性判明
3日 症状軽快(解熱)
4日 経過観察
5日 症状軽快後48時間経過し検査で陰性確認(抗原検査)
6日 職場復帰

保健所などに相談すると、原則10日間は療養して下さいという指示で、個別的な事案についてはあまり相談にのってくれません。
ただ、上記のような場合ですと10日以内でも療養解除可能になるのではないかと個人的な見解もありまして、皆様の知見をお借りできればと考えた次第です。

宜しくお願い致します。
メンテ

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基本的なお話 ( No.6 )
日時: 2022/08/23 01:03
名前: 蜃気楼 ID:/PA0fTRM

 COVID−19については、基準はあるのですが、
科学的に見ていくと検査も実は確立していなくて、
判断が難しいところがあります。
(発熱と検査結果陽性で、COVID-19だと断言できるわけではありません。
 発熱を伴うほかの病気の可能性をすべて否定していく作業やCOVID−19ウイルス
 の培養検査(確立していません)で培養できて、初めてCOVID−19の可能性を
 胸を張って言えるようになります)
 ですので、原則10日間というのは、安全マージンを考えるとこのくらいの
期間が必要だよという保健所からの助言(お願い)になります。
(これは、保健所の責任を問われないように対応しているだけ)
 職場復帰の権限は施設側にあります。
 施設の協力病院(医師)に助言をもらったりして、6日目で職場復帰は
可能でしょうけど、復帰職員からの感染が疑われそうなものは極力つぶして
おくなどの対応が必要になるでしょう。
 ただ、これだけ、パンデミックだと騒いでいる状況で助言に従わなかった
としても、感染経路が特定できないのであれば、施設の責任を問うのは難しいかもしれません。
 職員・施設の判断で決めていいものですが、根拠(知見など)は自分たちで調べて、
何か言われても対応できるようにしておくほうがいいでしょう。
 
(参考)
「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第8.0版」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00111.html
https://www.mhlw.go.jp/content/000936655.pdf

 69ページ 退院基準・解除基準

有症状者の場合(2パターンあり)

 臨床症状による基準
  発症日から10日間経過し、かつ、症状軽快後72時間経過した場合退院可能。

 病原体検査による基準
  症状軽快後24時間経過した後、PCR検査または抗原定量検査で24時間以上
 間隔を開け、2回の陰性を確認できれば、退院可能とする。

 ※ 10日以上感染性を維持している可能性がある患者(例:重度免疫不全患者)
   では、地域の感染症科医との相談も考慮する。


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00111.html
(第5.1版)(令和4年3月17日改訂)
https://www.mhlw.go.jp/content/000914399.pdf

(抜粋)
 完全な検査法はない。
 特性の違いを考慮して、適用する検査法を決める。

 PCRを基準として比較すると、現行の抗原定性検査はウイルス量が少ない
(遺伝子が100 コピー以下程度)検体での検出感度が低いと考えられている。

 PCRは発症から10日間以上経過し感染性は無い例でも陽性となることがある。
 等温核酸増幅法も、検体によっては偽陽性が生じる可能性がある。


1) 核酸検出検査(PCR、LAMP:等温核酸増幅法)
   唾液検体の場合、発症から10日目以降は検出性能が低い。
   調べるもの: 遺伝子配列の断片。
   検査実施場所: 検査機関(検査機器のあるところ)。

2) 抗原検査(定性検査、定量検査)

  定量検査 : 唾液検体の場合、発症から10日目以降は検出性能が低い。
   富士レビオ社(富士フイルム)が開発。(PCRと同等)
    「ルミパルスSARS-CoV-2Ag」(全自動化学発光酵素免疫測定システム)
     検査する場合、装置が必要。
https://www.fujirebio.co.jp/products/lumipulse.html
   調べるもの: ウイルスを特徴づけるたんぱく質(抗原)の断片。
   検査実施場所: 検査機関(検査機器のあるところ)。


  定性検査: 唾液検体は用いることができない。
       鼻咽頭・鼻腔検体では、発症初日から用いることができるが、
       10日目以降で陰性の場合には、臨床像から必要に応じて
       核酸検出検査や抗原定量検査を行うことが推奨される。

       無症状者に対する抗原定性検査は、リアルタイム RT-PCR 法等
      と比較し感度が低下する可能性があるため、確定診断として
      用いることは推奨されない。

       抗原定性検査をより頻回に実施可能であれば、頻度及び結果の
      迅速性の観点から抗原定性検査は有効と考えられる。
       ただし、抗原定性検査は核酸検出検査や抗原定量検査より
      感度が低いことを考慮し、検査結果が陰性の場合も感染予防策を
      継続する必要があること等に留意する。

   調べるもの: ウイルスを特徴づけるたんぱく質(抗原)の断片。
   検査実施場所: 検体採取場所で実施。

3) 抗体検査
  抗体検査はウイルスを検出する検査ではなく、ウイルスに対する抗体の
 有無を調べる検査。


  新型コロナウイルス感染症
   PCR検査で偽陽性・偽陰性が出てしまう理由
2021/10/01  東京大学 保健・健康推進本部
https://www.hc.u-tokyo.ac.jp/covid-19/tests/
https://www.hc.u-tokyo.ac.jp/covid-19/
2.PCR法で陰性だった場合、新型コロナウイルス感染症で無いと言えるでしょうか?

 PCR法では検体採取や検体保存の条件などで偽陽性(本当は新型コロナウイルス
感染症で無いのに、陽性と出てしまう)、偽陰性(本当は新型コロナウイルス
感染症であるのに、陰性と出てしまう)が起こりえます。
 この割合ははっきりしていませんが、PCR検査の感度(新型コロナウイルス感染症
の方で、PCR検査が陽性となる割合)は現時点では高くて70%程度と考えられており、
検査結果の判断は慎重に行う(PCR法で陰性でも、新型コロナウイルス感染症でない
とは言い切れないことがある)必要があります。


   新型コロナウイルス感染予防対策についてのQ&A
一社)日本疫学会
https://jeaweb.jp/covid/qa/index.html
Q1:新型コロナウイルス検査は、どのくらい正確なのですか?
「今回のコロナウイルス感染症については、実際に感染していることの把握が
 難しいことから、実際の感染者に対してPCR検査がどれほど正しく診断でき
 ているかについての正確性の計算がまだできていません。」


 福岡県
  (5)陽性と感染は同じですか。
https://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/covid19-chisiki.html#a5
 医師は、新型コロナウイルス感染症と診断した場合は、「感染症の予防および
感染症の患者に対する医療に関する法律」に基づき、保健所への届出を行う
こととされています。
 この場合の診断方法として、「PCR法による病原体の遺伝子の検出」
「抗原定性検査による病原体の抗原の検出」「抗原定量検査による病原体の
抗原の検出」などが定められており、この検査で陽性の結果がでた方について
「陽性者」としています。

 なお、微量のウイルスの死骸等の影響で、PCR検査で陽性となることも
あるため、必ずしも「陽性者」=「感染者」とは限りません。
メンテ

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