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[719] 小規模多機能型居宅介護が行う輸送の整理について
日時: 2017/09/22 15:27
名前: 市町村介護保険担当◆3V78AwYDaU ID:0AkJRRyk


いつも掲示板にはお世話になっております。タイトルの県について、過去ログも含め確認しましたが、小規模多機能型居宅介護利用者が、訪問介護の利用者と比べ外出支援についてはっきりしていないため、場合分けして整理してみました。
1小規模事業所と自宅との輸送
2小規模事業所と自宅以外の輸送
3自宅から病院等へ事業所の車両を使用し輸送
4自宅から病院等へ公共交通機関を利用し輸送

1に関しては、小規模を利用する目的のため自家輸送の範囲内であり問題なく提供可能
2に関しては、目的が自サービスの利用ではないため自家輸送の範囲を超える。ただし、病院事業所間はそもそも介護保険の給付対象外であるため、ガソリン代等の実費のみの支払であれば、有償運送とはみなされず提供自体は可能。
3、4に関しては、自サービスの利用が目的ではないため、自家輸送とはみなされない。ただし、自宅から病院等へ公共交通機関を利用して外出援助を行うことは訪問サービスに含まれる。逆に言うと、小規模多機能事業所の車両を利用して輸送することはサービスに含まれないと考えることができる。
3の場合は介護給付の対象とならないのであるから、小規模多機能型居宅介護の自己負担分の支払いをしていても、輸送の費用を支払っているとはならず、ガソリン代の実費のみを支払う形態は運送法上の登録は不要。
4の場合はそもそも公共交通機関を利用しているため、訪問サービスの対象となるが、問題は生じない。

結論
自サービスの利用のためであれば、自家輸送の範囲。
介護給付の対象とならないものであれば、輸送にかかる実費のみの支払いの場合は登録不要
介護給付の対象となるものであれば、利用者が輸送の費用を支払っているとみなされるため事業所の車両を使用して輸送する時は登録が必要。

このように整理をすれば、小規模の利用者であっても訪問介護と同様にサービスを利用することができると思うのです。給付対象外ということをもって、輸送を拒否する事業所が現れるのかもしれませんが……。おかしなところがあればご教示いただけると幸いです。

参考とした通知等
「道路運送法における登録または許可を要しない運送の態様について」
「横浜市小規模多機能型の手引」
「介護老人福祉施設及び地域密着型サービスに関するQ&A」

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自家輸送の定義がそもそも曖昧 ( No.7 )
日時: 2017/09/26 12:15
名前: m ID:knyMhO5g

市町村介護保険担当@自宅PC様こんにちは。

そもそも自家輸送の正確な定義は不可能で、それこそ国土交通省が個別に社会通念上でどう判断するかだと思います。

>運送目的、運送主体にかかわらず自動車の実際の運行に要するガソリン代等をサービスの提供を受ける者が支払う場合は、社会通念上、通常は登録等は要しないと解される
これは事実ですが、これは一部ボランティア団体等のために有ると思っていただければよいと思います。

>介護給付の対象とならないものであれば、輸送にかかる実費のみの支払いの場合は登録不要
指定訪問介護事業所はこれは通用しません、職員に支払われる給与が運賃対価と判断されているからです。これは法令など文章は無いと思います、QA等で有ったかもしれませんが。私は陸運支局輸送課の担当者に口頭で聞きました。

現状、福祉有償輸送は保険請求と併用使用しか許可されていません。結果福祉有償輸送は単品サービスでは違法(白タク)なのです。そして事業体が職員を使い運送を行った場合職員への給与が運賃と判断され無償でも自家輸送ではく福祉有償輸送扱いとなります。
(この辺が過去訪問介護の白タク行為を違法とした理由です)
しかし、世間ではA商社の営業さんが顧客Bさんを営業者に乗せてあちこち送迎等しても自家輸送です。営業さんは給与を貰って無償でBさんを運送しているのに、でもこれは社会通念上自家輸送です。やってることは同じなのに。
(その辺も陸運支局輸送課の担当者が事例として説明してくれました)
行為自体ではなく総合的な状況で判断される。

現在小規模多機能事業所は運送行為的に通所介護事業所準拠と考えていいと思います、その上で「市町村介護保険担当@自宅PC様」様の考えでグレーゾーン自家輸送が増えれば、運送的に訪問介護事業所準拠と考えるのが自然な流れだと思うのです。
拡大解釈という表現は良くなかったかもしれませんが、都合の良い解釈とでも言うのでしょうか、やはり曖昧な状態で世間(法令)にそれなりに影響する行為は慎重に考えるべきだと思います。それが今回のグレーゾーンだと思います。

混乱の原因は指定訪問介護事業所へ与えられた例外的な自家輸送(福祉有償運送)制度に起因していると思います。
本来自家輸送と言うべき行為が、介護保険の誕生で法令化され、同じ行為でも法令の対象とそうでない対象が発生してしまった矛盾。

例えば、デイサービスの計画的な外出送迎はいいけど月に1回とか制限されていますよね、それはデイサービスの利用料が運賃に多く回されては困るからです(他にも理由はありますが)、温泉旅館では毎日のように観光地への送迎サービス有りますよね。宿泊費で運賃をカバーできると考えれば矛盾が生じます。タクシー業者にしてみればどちらも同じでタクシー利用客が奪われますがその量が違います。つまり総合的な判断です。小規模多機能事業所が自家輸送を行ううえで社会に与える影響により判断は変わってくると思います。

結局はお金の問題なんですよね、高齢者は増える、ボランティアで行う人は少ない、一般タクシーは高額、福祉有償運送は安いが単体では利益が出せない。税金を回してもいいが運送業界を潰してしまう。
個人的には白タク行為は安全面も考え厳しくして、地域の乗り合いタクシーを専用料金で充実させ、タクシー券を発行し高齢者にはそれを使ってもらう事が理想だと思います。実際あちこちの自治体で行われて来てますよね。もしくはボランティアの拡充ですが現実的ではないですよね。

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