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[165] 医師の安易?な終末期診断について
日時: 2016/07/04 15:33
名前: 特養相談員yuta ID:DZ9i4vjw

終末期の定義については、厚労省や日本医師会は患者の状態をみてチームで適切に判断するべきであり「定義なし」というスタンスかと思います。
しかし、実際の医師の終末期診断の場面で、食事量が減ってきたり活気が乏しくなってきた際に相談すると単に年齢的な観点から終末期と診断して家族へ説明することがあります。

要は「もう歳も歳だしこれからは衰えるばかりなのだから・・」といった感じです。

明確な基準がない以上は、医師の終末期診断に沿っての対応となるとは思いますが、前述のような場合、その終末期診断から数年経過しても元気に過ごしてらっしゃるご利用者が存在したりもします。看取り介護だからといって特別な何かをするのではなく日常のケアの延長であるのだからそれもまた看取り介護なのでしょうか?

医師は「特養入所される方は高齢になって急性期の治療が落ち着いて病院では何もすることがなく医学的にはよくならない状態の人がほとんどなのだから、入所の時点で既に終末期とも言える。看取り介護は死を目前にした時期だけでないのだから、看取り介護対応でいい。」と言います。

死生観の問題かもしれませんが、皆さんはどのように思われますか?
安易な判断と表現すべきではないかもしれませんが、私個人的には終末期は近い将来に死に至ることが予測できる場合だと思っていましたので何か違和感を覚えます。

医師に意見も言えない状況でとても悩んでしまいます。

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むしろ好都合のような ( No.1 )
日時: 2016/07/04 16:06
名前: 地域連携室ケアマネ ID:qgoz6b8Q

私の場合は逆のケースで悩みました。

レントゲン等により癌(疑い)が確認されましたが、高齢であり負担の考慮や積極的な治療を望んでいない為にご家族も精査をしないと決められ、疼痛緩和だけして在宅で看取る予定でしたが、主治医が「精査していないので末期癌の診断はつけれない」との事で、末期癌による医療保険での訪問看護利用が出来ず、大変でした。

終末期と表現する事は、いつ何があるかわからないという事で、ご家族も心の準備が出来る(急に亡くなってパニックになったり、変なクレームに及ぶリスクも減るのでは、、)ので、むしろ良いような気がします。

いつ何が起こるかわからないという事は、何も起こらない事もあるかと思いますが。
根本的問題の理解不足でしかない ( No.2 )
日時: 2016/07/04 16:31
名前: masa◆PQB2uTgXDQ ID:o8ieLk1k

>状態をみてチームで適切に判断するべきであり「定義なし」というスタンスかと思います

そんなことはありません。この判断は医師のみが出来るもので、チームで判断することにはなっていません。

看取り介護加算の算定要件でも、看取り介護に適合する利用者とは「医師が一般的に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがないと判断した者であること」(告示61号)とされており、この規定によれば例えばがんの場合は、「治療効果が期待できなく余命がおおよそ6ヵ月にある時期」とある程度定義付けが可能となります。これは医師しか判断できません。

そして脳梗塞や誤嚥性肺炎など、特定の病気を繰り返している高齢者などの場合でも治療を試みてみないことには終末期とは判断できるはずがなく、その治療の試みを行って始めて医師の判断として「回復の見込みなし=終末期」とされるもので、

>「特養入所される方は高齢になって急性期の治療が落ち着いて病院では何もすることがなく医学的にはよくならない状態の人がほとんどなのだから、入所の時点で既に終末期とも言える。

そのような考えは間違っているし、医師として恥ずべき判断です。

参照:終末期の判断をめぐる諸問題
http://blog.livedoor.jp/masahero3/archives/51505370.html

園お医者さん、僕の看取り介護セミナーを聴かせてあげてほしいなあ。懇々と説明してやれるのに。
医師にものが言える人になりたい ( No.3 )
日時: 2016/07/05 09:36
名前: 特養相談員yuta ID:kDs2zWvY

masa様のブログを拝見させて頂き改めて共感させて戴きました。

私はmasa様の看取り講演を拝聴させて戴いていますので、是非医師にも受講してもらいたいと切に思うところですが、医師に対してはなかなか発信ができなくて困っています。医師に自分の主張をぶつけることができるくらい、自分のスキルをあげる努力が必要だと痛感しています。

自然死、尊厳死・・・その捉え方次第で一歩間違えば見捨てることに繋がってしまう本当にデリケートな問題のように思います。これからも悩み続けて自問自答しながらやってみます。ありがとうございました。

追記
「患者の状態をみてチームで適切に判断するべきであり定義なし」という件については、終末期の定義や判断はどうなっているのだろうと調べる中で、「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン」「学会等による終末期医療に関するガイドラインについて@A(終末期の定義・終末期の判断)」として検討会が発信しているものを参考にしていました。
横からすみませんが感じたことをお伝えします。 ( No.4 )
日時: 2016/07/05 12:40
名前: sima ID:Y1e5VD3A

特養相談員yuta様 
同じく特養相談員をしています。
医師ではないので医師の思いがわかりませんが、内容について同じ葛藤があったのを覚えています。

>医師に自分の主張をぶつけることができるくらい、自分のスキルをあげる努力が必要だと痛感しています。

HPに入院した方で2ヵ月近く経過してしまい、CV対応。本人の意思ははっきりしていて「食べれなくても良いから施設に帰りたい」と話されていた方がいます。
FAとも相談して悩みました。FAも悩んでいるので、当然医師に発言は出来ませんでした。
ムンテラの際に、勇気を出して本人の意をDrに伝えました。
Drは自分に対して「お前は何を考えているんた!死んでしまう」というような言い方をされ、「本人もFAも納得していることです」と反論したことを覚えています。

結果論かも知れませんが、その方は食べたいものを食べながら約2年施設で過ごされました。

もちろん逆のパターンですぐ亡くなられた方もいますが、医師に発言することはスキルではなく、誠意をもって正直に伝えられるかではないでしょうか。

特養相談員yuta様のような相談員が増えることを祈って
参考になればと思います。









確かに。 ( No.5 )
日時: 2016/07/07 08:37
名前: ドン・コニシキ ID:VlqR7rKc

参照:終末期の判断をめぐる諸問題
非常に共感致しました。
がんの場合の終末期の定義について疑問があります。 ( No.6 )
日時: 2016/07/21 23:23
名前: ステーション事務員 ID:7hO4Tl0Y

横からレス失礼します。
いつも勉強させて頂いています。
訪問看護ステーションの事務員をしているものです。
特養とは違いますが、訪問看護ステーションのがん患者の利用に際してどちらの保険適用にするかに通ずるところがあるように感じました。
「がんの場合の終末期の定義」について疑問があるので質問させてください。

>この規定によれば例えばがんの場合は、「治療効果が期待できなく余命がおおよそ6ヵ月にある時期」
余命がおおよそ6ヵ月というのはどこかに記載があるのでしょうか?

>「医師が一般的に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがないと判断した者であること」
これが終末期の定義だとすると、がんの場合はもう少し広い意味合いになる気がします。

私は、回復の見込みがないがん患者は終末期であると認識していたので、後者の広い意味合いの方で考えていました。
宜しくお願いします。
一般的には6ケ月が目安という意味です。 ( No.7 )
日時: 2016/07/22 08:39
名前: masa◆PQB2uTgXDQ ID:64w3GVMk

一般的には余命6ケ月が、終末期判断の目安です。ただこれは法令で定められたものではなく、医師間の共通認識の範疇であって、特定個人の見解を縛るものではありません。

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