今後の特養について ( No.1 ) |
- 日時: 2023/02/13 08:47
- 名前: masa◆PQB2uTgXDQ ID:FGkfRq1Q
- 介護施設・居住系施設の経営を考えるときに、日本全体の傾向を考えてもしょうがない部分があって、きちんと地域ニーズをリサーチしたうえで、地域の高齢者市場の動向とマッチングした商品をユーザーに届けるという考え方が必要です。
団塊の世代という大きな塊が高齢者サービスの中心層になってきていますので、日本経済を支えてきたその人たちの生活ニーズを鑑みれば、居住系サービスに対する個室ニーズが高まることは当たり前のことです。
しかしユニット型特養が推奨され始めた当時と決定的に違うことは、高齢者の新たな住まいとなる居住系サービスが多様化して、数も増えているということです。
お金のある高齢者は、あえてユニット型個室の特養を選ばずとも、サ高住や有料老人ホームを選択できます。その方が外部サービスを利用して、自由に暮らすことができるし、お風呂も週2回しか入れないことはないと考える人が多くなっています。
一方で、特養は補足給付が支給されることで、年金受給額が低い人でも入ることができることが最大の魅力です。そういう意味ではより安い金額で居住できる多床室ニーズはなくならないということです。
そうであれば、よっほど富裕層が多い地域ではない限り、ユニット型非ユニット型混合の特養の方が、利用者ニーズの多様化にマッチングしていくと言えそうです。
国が特養新設の際に、個室ユニットしか補助金を出さなかった当時と、社会情勢が異なっているし、そもそも国の見込みや思惑なんて、外れるためにあるようなものです。
国の補助金基準に異を唱えて、当時から多床室のあるユニット型特養を建設した社福は、そうした先見の明があるということでしょう。
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黒字の確保が課題 ( No.2 ) |
- 日時: 2023/02/13 13:39
- 名前: 赤ちゃん ID:CZcKg1k6
- 入居希望者は減る一方ですし制度への恨みつらみは分かりますが、多くのユニット型特養は黒字を確保しているわけですね
居宅系サービス事業者がバダバタ倒れていってるみたいですが、これまでとは異なった創意工夫をした運営をしていかないと、特養の経営法人も事業継続困難な時代になると思いますよ
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ユニット型の優位性 ( No.3 ) |
- 日時: 2023/02/19 20:48
- 名前: ネイト ID:8QBLPrmU
- 従来型・ユニット型の両方の特養がある法人で働いていますが、コロナ対応に苦慮したこの3年間、
感染症対策は圧倒的にユニット型のほうがやりやすかったです。 今後どこの施設でも面会ルールの緩和を進めていくことになりますが、ユニット型特養のほうが 居室での面会を可能にしやすいでしょうし、それを施設としての強みにしてはどうですか?
また、新たな入居者を検討する際、徘徊して他者のスペースに入ってしまう方や 夜中に大声・独語を発する方は、やはり多床室中心の従来型特養では受け入れにくいです。 そのような方たちを受け入れられることも、ユニット型の有利な点だと思います。
もちろんスタッフ側に認知症対応をする意志・能力があることが、必須条件ですが。 そのための教育や工夫をするのも、経営努力の一つだと思っています。
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ユニット型特養のこれから ( No.4 ) |
- 日時: 2023/03/09 21:56
- 名前: 零細特養事務員 ID:/O6iozF.
- 私の地域でも、ユニット型特養が入居者確保に苦戦しています。
ネイト様のおっしゃるユニット型の強みというのは確かにその通りなのですが、しかしそれだけであれば従来型個室で事足りるのではないでしょうか。従来型個室とユニット型の居住費差額は一か月25,000円ですが、その差に見合ったサービスを提供できているユニット型特養はいったいどのくらいあるのでしょうか。
厚労省がモデル年金額を公表しています。 https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2022/202204/040103.html これは夫が40年間常用雇用され、その妻が専業主婦だったと仮定した場合における世帯の年金額ですが、その前提となっている、賞与を含む平均標準報酬43.9万円というのはほぼMAXに近いというのが実感です(退職時ではなく全期間通算した平均です)。少なくとも私には到達しえない額です。 そのような甘口試算のモデル世帯においてさえ、世帯の年金月額は22万円です。うち6万5千円は妻の基礎年金ですので、夫の年金月額は15万円程度というのが実態です。ちなみにこの額の年金だとおそらく非課税世帯にはなりません。ユニット型であれば、ひと月の請求額は14万円を超えてくるでしょう。医療費やもろもろを含めたら相当厳しいはずです。 高い入居費に見合うサービスが受けられるならまだ理解されるのかもしれませんが、家庭的という単語を隠れ蓑にしたタメ口介護が横行する現状ではそれも難しいのではないでしょうか。入居者が積極的にサークル活動に参加したり、職員と一緒に食事を用意するというような、かつてユニット型が目指した姿は、要介護3以上に限られるようになった2015年でほぼ破綻しています。 おそらく国はそのことに気づいていて、科学的介護と言い出したのもユニット型一辺倒の政策を見直したいからではないかと訝っています。 ユニットケアが目指した個別ケアの理想は素晴らしいものだと理解していますが、政策として優先すべきだったのは従来型の底上げだったのではないかと私は思います。 このままであれば、胸を張れるケアを行っていない施設は淘汰されることになるでしょうが、他のサービス業であればそれはいたって当然のことですので、介護業界がようやく普通になったと見ることもできるのではないでしょうか。
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